古代から知られた「滋養強壮」薬
冬虫夏草はいつごろから珍重されてきたのでしょう?
最も古くは紀元前数百年の昔、王侯貴族の墳墓に眠る遺体の口に冬虫夏草を模した玉石を含ませ、眠りから覚めるよう願ったという話が伝わっています。
他には不老長寿の薬を求めた人物としてもよく知られている秦の始皇帝(紀元前259~210)が、焼酎に漬けた冬虫夏草を金1匁という高価な金額と交換した話や、美女の楊貴妃が若返りの薬として飲んでいたという話も、後世に伝えられています。
書物としては、1100年頃の中国の本草書「重修政和経史証類備用本草」には冬虫夏草の仲間であるセミタケが「蝉花」として紹介されています。
チベット薬学書の中で冬虫夏草が初めてみられるのは15世紀の「甘露宝庫」です。そこには分泌機能、消化機能、身体機能に絶大な効能があるとされています。
また17世紀中国の「重訂本草備要」にも冬虫夏草の名がありますし、18世紀中国の「本草従新」には詳しい記述がなされています。そこには「冬虫夏草、肺、胃を補う、甘、平、肺を保ち、腎を益し、血を止め、痰を化し、労嗽を巳む」とあります。
さらに1756年中国の「本草綱目拾遺」は多くの医学書や本草書から有効例を引用して冬虫夏草の効用を記しています。

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